ロードセル入門
第4章 ロードセル製造工程概要
01. ひずみゲージの製造工程
バッキング材の貼り付け
金属箔とバッキング材(ベース)を接着剤を使用して貼り付けます。
気泡やゴミがはいらないように注意します。
図 4.1
キュア
治具を使用し 金属箔とバッキング材に圧力を加えながらオーブンに入れます。
オーブンの中で高温を加え接着剤を硬化させます。
図 4.2
パターン露光
感光剤を金属箔の上に塗布し、ゲージのパターンを書き込んだ「マスク」で遮光して、感光剤に光を照射します。
光が感光剤に照射されることにより、ゲージパターン上の感光剤のみ硬化します。
図 4.3
エッチング
エッチング液によりゲージパターン以外の金属箔を溶かします。
図 4.4
トリミング
ゲージの抵抗値を測定しながら、薄めたエッチング液でゲージの抵抗値を調整します。
調整が完了したら、中和液を使用しエッチングを停止します。
図 4.5
目視検査
ゲージのパターンやベースに異常がないことを目視検査します。
図 4.6
02. ロードセルの製造工程
起歪体の表面処理
接着強度を上げるため、サンドブラストにより起歪体の表面を適切な粗さに調整します。
図 4.7
接着
起歪体の表面を洗浄したあと、起歪体とゲージに接着剤を塗布し、起歪体にゲージを接着します。
図 4.8
キュア
治具を使用し ゲージに圧力を加えながらオーブンに入れます。
オーブンの中で高温を加え接着剤を硬化させます。
図 4.9
四隅調整
ロードセルに上皿を取り付け、皿の四隅に分銅を乗せます。
各四隅に分銅を乗せたときの出力が同じになるように、起歪体をやすりで削り調整します。
図 4.10
零点の温度特性試験
ロードセルを恒温槽に入れ、低温時と高温時の出力電圧を測定します。
温度特性の仕様を満足しない場合は、温度係数の高い抵抗をブリッジ回路に入れ調整します。
図 4.11
防湿コーティング
ゲージ部や回路部にシリコーン等の防湿材を塗布します。
図 4.12
防湿コーティング
ロードセルに電源とマルチメーターを接続し、入出力抵抗や絶縁抵抗などを検査します。
図 4.13