DSP(高速演算処理装置)

アナログ信号処理とディジタル信号処理の概念

フィルター回路を例にした信号処理

アナログ信号処理とディジタル信号処理のシステム概念を示します。

一般的に、回路は伝達関数(特性を数式で表したもの)で表せます。その伝達関数をR,C,Lなどの部品を使って実現したものがアナログ信号処理であり、CPUなどによって演算処理することで実現したものがディジタル信号処理です。

例えば、PID制御など微・積分回路で実現できる場合は、アナログ信号処理で十分な場合もありますが、ファジィ制御、AI制御、多項要素制御などと言った場合には、アナログ信号処理では実現が困難になります。ディジタル信号処理ならそのアルゴリズムをプログラム実装することで実現が可能になります。したがって、複雑な信号処理を行う時ほどDSPの威力が発揮されます。

音・振動解析などで多く用いられるフィルター回路の事例

ローパス・フィルター回路の設計事例です。下図のアナログ信号処理とディジタル信号処理(DSPによる)は、ほぼ等価な特性をも たせることができます。