天びん使用時の注意点
分析天びん使用時の注意点
マイクロ天びん(ミクロ天びん)をはじめとする分析天びんを使用するにあたり、1µg~0.1mgの精度を求めるためには、様々な誤差要因の軽減や、様々な影響をおさえる必要があります。
主な誤差要因
マイクロ天びん(ミクロ天びん)、分析天びんを使用し正確な測定をするためには、これらの誤差要因1つ1つへの対策をとることが とても重要です。
詳しくはこちらからご覧いただけます。
自動生産ラインに使用する時の注意事項
生産ラインで組込みとして使用するなど、製品の正確な寸法が必要な場合は、営業部まで製品詳細についてご確認ください。
生産ラインでの計量に電子天びんを使用される時の注意点について
汎用天びん、他の計量器を生産ラインで使用される際は、下記の内容に注意してください。
- 機種選定時は、ひょう量に余裕を持ってください
風袋+計量物がひょう量の半分を目安に設計してください。 - 計量部は動かさないでください
計量システムを構築するときに、計量部(センサー)は精密部品で構成されており、本来の計量性能を引き出すために、この計量部の移動を前提にしたシステムは回避してください。
どうしても、計量部本体を移動させるようなシステムに組み込む場合は、以下にも注意して事前チェックを十分に行なってください。- 計量部を動かした場合、衝撃により破損する場合があります。 また、動かした直後は、計量値が安定しません。 急激な移動・停止・衝撃は避けて、計量データ取得にあたっては、計量値が安定するまでの十分な待ち時間を設けて下さい。
- 移動装置は計量部の水平が維持できる構造として下さい。 水平がずれた場合は、ゼロ点や感度のずれが生じますので、リゼロ操作や感度調整を実施してください。
- 振動の影響を避けるため、移動用の台は、可動部の遊びを少なくするなど、振動を受けにくい構造として下さい。
- 衝撃荷重を避けてください
エアシリンダーではなく、搬送速度制御が可能なモーター類を使用ください。 - 計量時の衝撃を緩和するため、皿と計量物の間に衝撃吸収材などを挿入してください
計量物が皿上で揺れない程度の厚さ数mm程度をお薦めします。 - 計量前にリゼロを行ってください
電子天びんのゼロ点は、環境の変化によってドリフトします。
リゼロが行えない場合は、載せる前と載せた後の2回計量を行い、差分から正味の重量を求めてください。 - 静電気にご注意ください
生産ラインで多く使用される樹脂製の動作治具が 稼働中の摩擦により帯電し、その静電気の影響で計量値が変動したり精度がとれていないケースが多いのでご注意ください。ライン上にイオナイザー(除電器)を設置したり、その確認用として非接触式静電気測定器AD-1684Aも有効です。
接触式静電気測定器AD-1684A商品詳細
静電気の影響について - 計量部を載せる台は頑丈なものを使用してください
計量部を載せる台の強度が不足していて周辺の機器の振動を拾ってしまうと計量値が安定しません。頑丈な台の上に設置するようにしてください。 - 計量部周辺で空気が対流していないか注意してください
分解能が高く、最小表示が小さい桁の計量器を使用している場合、エアコンなどの風の影響を受けて計量値が安定しない状態になります。空気の対流による影響が考えられる場合は、対流を遮る板などを設置することが有効です。尚、標準の計量皿よりも大きな皿または風袋を載せている場合は特にその影響を受けやすくなります。※樹脂製の板を場合、静電気を帯びることで計量器に影響を与えてしまう可能性があるのでご注意ください。
耐久性についての情報
- 国家検定や欧州規格などの法規制、及び弊社耐久試験の結果から、静止荷重の条件下で、ひょう量×1/2以下の負荷については10万回程度では破壊されないことが実証されています。
- ライン組込み専用となる計量器:AD-4212シリーズでは、最小1µgから最大ひょう量6kgまでの自動機用計量器をラインナップしています。 また、AD4212C-600では、3000万回までの耐久試験を行い、その耐久性を実証済みです。
- ライン組込み専用機種については、特注品対応が可能ですのでお問合せください。