血圧のおはなし

血圧で何がわかるの?

血圧の高い低いによって、さまざまな病気になる(なっている)可能性を知ることができます。
血圧計で血圧を測らない限り、自分の血圧が正常かどうかを知ることはできないため、なるべく短い周期で定期的に測ることをお勧めします。

また、せっかく早い段階で血圧の異常を発見することができても、自覚症状がないことからと放置してしまう方も少なくないようです。血圧の異常は体に何らかの問題が起こっている(起こりつつある)というシグナルです。異常のあった際は、速やかに専門医の診察を受けることをお勧めします。

高血圧の場合

心臓から出て行く血液を運ぶ動脈には、心臓から血液が押し出される度に大きな圧力がかかります。高血圧の場合、通常よりも高い圧力が血管にかかり続けることになります。この状態が長年続くと、血管の内壁が荒れて分厚くなってしまい、血管の柔軟性(弾力性)がなくなります。これが動脈硬化と呼ばれる症状です。

その他、血管の内壁が荒れて分厚くなることで、血液の通り道が狭くなり、血液が流れ難くなるため、その動脈から運ばれてくる血液を頼りにしているからだの組織は、酸素が不足してしまいます。また、動脈が狭くなってしまうことで、血の塊(血栓)ができ易くもなります。血栓が動脈を完全に塞いでしまうと、その血管から酸素や栄養が届かなくなったからだの組織は死んでしまいます。こうして死んでしまった心臓や脳の部分のことを「梗塞」と呼びます。一般的によく耳にする心筋梗塞や脳梗塞がこれにあたります。

高血圧が長く続くと下記のような病気に発展する可能性があります。

  • 脳卒中(脳出血/脳梗塞)
  • 心臓病(狭心症/心不全)

低血圧の場合

低血圧は、主に「本態性低血圧」「起立性低血圧」「症候性低血圧」の3つに分類されます。

  • 「本態性低血圧」は、原因が特に無く血圧が常に低い状態で、めまい、頭痛、耳鳴り、肩こり、倦怠感、不眠等、様々な症状を起こします。
  • 「起立性低血圧」は、横になった状態から急に立ち上がったり、長時間立ち続けたりすることで血圧が下がり、立ちくらみやめまい等の症状を起こします。
  • 「症候性低血圧(二次性低血圧)」は、何らかの病気が原因で血圧が下がっています。

ページ内文書参考:厚生労働省高血圧ホームページ、ほか