ロードセル 10問10答

08. ロードセルはどのように選べばよいでしょうか?

選ぶポイントは次のようになります。

  1. 計量を行うのにどういう方法が最良であるかを判断し、ロードセルの負荷条件を決めます。(引張、圧縮、曲げ など)
  2. 定格容量の選定は次のような計算で行います。
    ロードセルの定格容量>((動係数×負荷荷重+初期荷重)×偏芯係数×アンバランス係数)÷ロードセルの数
    • 動係数(計量物を投入する際、落下などの衝撃により投入された質量以上の荷重が掛る事を考慮する係数):(1.1~1.5)通常1.3
    • 偏芯係数(計量物がタンク内で偏って投入されることにより、特定のロードセルに荷重が集中する事を考慮する係数):(1.1~1.3)通常1.2
    • アンバランス係数(装置を支持する際、3点支持では安定しますが、4点以上の場合、不均衡になる事を考慮する係数):(N≦3の時は1.0、N≧4の時は1.2)
    • 負荷荷重:測定物の最大質量(ひょう量)
    • 初期荷重:風袋で装置のタンク部分などの質量
    • ロードセルの数:使用するロードセルの数

      負荷荷重を3kgとし、使用するロードセルの数を1とすると、ロードセルの定格容量は3.9kgと言う結果になります。
      3kgを計るためには3.9kg以上の定格容量のロードセルが必要になります。
  3. 必要とする分解能が表示できるかどうか
  4. ロードセルの強度による選定

ロードセル10問10答 ロードセル選定のポイント

通常のインジケータとロードセルをつなぐ時の例です。
3kgを計るために定格容量 6kgのロードセルを準備しました。
インジケータを使って表示するつもりですが、どんなインジケータを使えばいいでしょうか。

ロードセルとインジケータの仕様は次のようになります。

ロードセル10問10答 ロードセル選定のポイント

上の例では3㎏の荷重を掛けると5mVが出力されることになります。

荷重 3kg → 5mV 出力

その時、0~3kg まで0.1g単位で表示するとします。
この0.1gを最小表示といいます。
3kg を30000個のメモリ[0.1g]で分けて測定しますので、
1/30000の分解能だといいます。

0.1gあたりの出力値は、5mV/30000=0.000167mV=0.167μVとなります。

インジケータの入力感度は0.15μVです。
この値が0.167μVより小さいので、このインジケータで0.1g単位の表示は可能です。
もしインジケータの入力感度が0.167μVより大きい場合は、0.1g単位の表示はできません。

ロードセル10問10答 荷重と出力電圧の関係グラフ