薬局方について
日本薬局方とは
医薬品の品質を適正に確保する為に必要な規格・基準及び標準的試験法等を示す公的な規範書です。
- 厚生労働省から告示されます。
一般試験法 9.62 計量器・用器 : はかり(天秤)及び分銅
一般試験法に用いる 計量器・用器の要件が記載されています。
対象となるはかり(天秤)
0.1mgの桁まで読み取れるもの~0.1µgの桁まで読み取れるもの。
- 基本的には目量0.1mg以下のはかり(天秤)が対象となります。
はかり(天秤)の校正要件
はかり(天秤)は、国際単位系(SI)へのトレーサビリティが確保された校正を実施している事。
- 弊社ではJCSS校正を推奨いたします。
はかり(天秤)の性能要件
- 1) 最小計量値の推定
10回以上の分銅ののせ降ろしにより得られたはかり(天秤)の標準偏差Sを使用し、式(1)により最小計量値の推定値を確認する。
- はかり(天秤)の最小表示値をdとしたとき、S<0.41×dの場合、Sは0.41×dに置き換える。
- 最小計量値は定期的に確認を行う。
- 確認を行う場合、分銅は、はかり(天秤)の最大秤量の5%程度の質量で、かつ100mg以上とする。
- 2) 最小はかり取り量の判定
その標準偏差Sを使用し、式(2)より求めた最小はかり取り量の精度が0.10%以下である事を確認する。
最小はかり取り量とは、最小計量値を考慮した繰返し性(併行精度)を確保できる程度の実際の下限値を言う。- 3) 正確さ(真度)の要件
正確さ(真度)には感度誤差、直線性誤差、偏置誤差が含まれる。そのうち、感度の正確さに関し、1回の分銅の のせ降ろしにより得られたはかり(天秤)の表示値と分銅の質量値から、下記の式により得られる誤差が0.05%以下であること。
- 分銅は、はかり取りを行う範囲の上限程度、又ははかり(天秤)の最大秤量値の5%~100%の質量を有するものを用いる。
- 弊社では秤量付近を推奨いたします。
分銅の要件
偏置誤差の確認を除き、はかり(天秤)の正確さ(真度)の確認に使用する分銅は、国際単位系(SI)へのトレーサビリティが 確保された校正を実施していること。また、使用要件を満たす精度等級を有すること。
- 弊社ではJCSS校正を推奨いたします。
エー・アンド・デイのサービス・サポート
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分析天秤使用時の注意点
マイクロ(ミクロ)天びんをはじめとする分析天びんを使用するにあたり、1µg~0.1mgの精度を求めるためには、様々な誤差 要因の軽減や、様々な影響をおさえる必要があります。