油圧試験機の解説

高耐久、高寿命
疲労試験機は、スペックや試験、計測精度と同様に、耐久性が非常に重要です。
何千、何万回と繰り返し試験を行う疲労試験機は、連続運転が日をまたぐことも珍しくありません。
A&Dは50年以上にわたる試験機製作を続けてきたノウハウで最適な強度設計を行っております。
30~40年以上稼働を続けている装置実績も多数ございますので、A&D製の試験機は長く、安心してご利用いただけます。

「大きな力」を迅速、正確に
油圧は油を圧縮して流量と圧力を生成し、その力を利用する技術です。
高圧化がしやすく、大きなエネルギーを使った装置を製作する際は特に油圧が採用されます。
動的疲労試験機では瞬間的に大きな荷重を供試体に加える試験条件も多く、「速度」を求める試験では油圧試験機が最適です。

 

特長

電動との住み分け

環境問題への取組みが重視されるなか、多く取り入れられつつあるのが電動試験機です。
電動試験機は油圧を用いないため、油の管理が必要なくなることで、漏洩し環境汚染をしてしまうリスクがありません。

それでは試験機はすべて電動にしてしまおう! と考えてしまいがちですが、それぞれの長所、短所があります。
ここでは電動のメリット、デメリットについて解説いたします。

電動のメリット

  • 油の管理がない(環境汚染のリスクがない)
  • メンテナンスフリー
  • 油圧源が不要となり、省スペース化できる

電動のデメリット

  • 高周波、大変位の試験対応に限界がある(高速度試験への適正)
  • 動的高荷重試験の限界
  • 製品寿命が短く、修理費用が高額になりやすい

総合して、電動はメンテナンス性が良く環境にやさしいというメリットがありますが、大きい力を出したり、高速の試験が苦手な傾向があります。
動的試験より、静的試験に電動試験機がよく使われているのはこれが理由となります。

そのため、油圧、電動の試験機をそれぞれ適材適所で使用することが重要です。
A&Dは試験の条件や、お客様の使用環境、ご要望に合わせてご提案させていただきます。


試験領域参考図(目安)